2015年12月06日

今週の覆面バイカー


 心のこもったお歳暮を
 怪人ゴリラカンガルーが
 お腹の袋につめこむ


配達中のお歳暮を次々と強奪する悪の怪人ゴリラカンガルーを容赦ない暴力で叩きのめした覆面バイカーは、
すべてのお歳暮を奪還した。更にはそれを自ら配達するのだった。
人々の心のこもった贈り物を、いち早く届けなければ・・・・・・!
強い使命感がバイクのアクセルを全開にさせる。住宅街の中でメーターは時速100キロを超えた。


「覆面バイカーでーす。お歳暮の配達に来ました」
「はーい、今開けまーす。あっ」

ドアを開けた受け取り主は、激しい戦いの余韻が色濃く残るバイカーの姿に驚いた。
ゴリラカンガルーの血と肉片に塗れたその姿に。

「ほれ、受け取れ」
「えっ、あっ、う・・・・・・」

たじろぐのも無理は無い。お歳暮の箱はひしゃげ、血塗れなのだ。

「なんだ、箱が潰れているのがどうかしたのか。
贈り物ってのは、中身や送ってくれた相手の気持ちが大事なんだよ。
こうして、箱を開ければ・・・・・・」

バイカーが血塗れの手で箱を破り、中身を取り出した。

「わー、これなんだろ。あっ、一流ホテルのスープの缶詰じゃ〜ん。
ほら大丈夫だよ、大丈夫」
「・・・・・・零れてますよ」

缶には怪人の骨が刺さって穴が開いており、ボタボタと中身が漏れていたのだった。

「あっ。・・・・・・ごめんね。でも、気持ちは届いたよね。えーと、送り主は山田さん」
「・・・・・・はい」
「じゃあ、僕、帰ります。ごめんね。本当にごめんね」

バイカーは弱弱しくアクセルをふかし、時速25kmくらいで去った。
次の配達地に向かう予定を変更して、空き地に立ち寄り、取り返したお歳暮の数々を検品してみると、
残念なことにどれも大体ダメになっていた。

(まあ、もともと怪人に奪われて戻らないはずだったんだから、いいよね・・・・・・)
そうは思っても、バイカーの気持ちは晴れなかった。バイカーの優しい心が、自分を許せなかったのだ。

バイカーはお歳暮を全て自宅に持って帰ると、分別して、全てゴミに出した。
それからシャワーを浴びると、眠たくないのに布団に包まり、じっとしていたバイカーだったが、
やがて静かに眠りについた。
おやすみ、バイカー。



次回予告

覆面バイカーがしばらく家にこもっている間に、巷では木製バットにいつまの間にか彫刻が施されるという奇怪な現象が相次いだ。
このニッチな悪行にバイカーは気持ちを切り替えて立ち向かう!
次回「これじゃあボールが打てない! 怪人ワカメゴリラがバットを美術品に変えた!」をお楽しみに。
posted by ヨシノブ at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ・特撮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月04日

15/12/03

今日もまた吐き気のするような一日に耐えた君、えらいぞ!
つまり私はえらい!
誰も褒めないから私が君を褒めてやる。
そんな君に明日もろくでもない1日が贈られる!
つまり私はがっかり!
ろくでもない毎日があとの人生分丸ごとセットで強制贈呈!
その毎日に抗って稀に穴を穿つが毎日は毎日来るから多勢に無勢。
混沌は顔に七竅穿たれて死んだ。
然らば天然自然に顔面七竅穿たれた動物の一員たる人間は予め死んでいるのではないか?
生きるのが間違いであって死ぬべきではないのか?
死ぬしかない!
夢もチボーもない!
奇跡も魔法もありゃしない!

死にたい。
死ねるようになりたい。
死ぬけど、あと少し生きて、映画を観たり本を読んだりしよう。

posted by ヨシノブ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月28日

仏様の顔

仏様の顔をこさえてる奴が、こさえて、うん、こさえておられる奴がいて。教室の後ろに棚あった? 俺の学校は一人一人に割り当てられた四角い棚があってね。扉の無いコインロッカーみたいな。上下段の。
その、普段はバッグとか教科書とか押し込んでて、そいつの棚は奥が見えないんだけど、ある時担任が、あまりにも整頓できてないってホームルームの時間に片付けさせたのね。そしたら棚の奥に仏様の御尊顔がデーンって。金色に青とか赤とか使って、おっさんみたいな顔だけど結構本格的なやつ。そいつは、朝早くとか放課後遅くとか、誰もいない時間にこっそり奥の壁を彫ったり盛ったりして色塗って仏の顔こさえていたのね。これどうしようってことになって、校長とか見に来て、しょうがないからそのまま残しておこう、って。仏様の顔が隠れないようにきちんと整頓するようにと条件付きで。
それから授業中は後ろから仏様が俺たちを見ている状態になって、先生も仏様がちょいちょい気になって目が合ったりして。角度的に本来は目が合うはずはないんだけどね、そんな具合でなんか落ち着かなくなった。こさえたやつは仏師って渾名になって、今では何かの造型の仕事してるって。
棚の仏はまだ残ってるみたい。余った給食供えたりしてるらしい。
posted by ヨシノブ at 04:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月23日

15/11/22


供述調書

・神様か人間かわからなくなった。

・昔は見ただけで判別できた。

・わからなくなる少し前、神様から神様判別法を教えてもらった。

・どうしても神様に頼みたいことがあったから。
posted by ヨシノブ at 01:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月04日

15/11/03

苛立ちで気分が悪い。
私は自分と外界に壁を作って自分の求めるところ以外は何も考えず何も感じない人間になりたいし、その方向にしか生きていく道がない。他に生きようがないではないか。私など生きるに値しないのだから。
しかし、生きてゆけるだけの才覚も資産もない。
今日もつまらぬことに心を捕らわれて気分を害し吐き気がする。
私は死にたい。しばらくはこんなことを書きたくなかったが、自分の浅ましさがその気持ちにも穴があいた。
posted by ヨシノブ at 03:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月01日

牛丼戦士カズオ


牛丼戦士カズオとは一体何か!?
それは牛丼を愛する一個の魂である。


カズオの戦場は飲食店である。
あらゆる飲食店に入り、戦う!

カズオは深呼吸すると戦場のドアを開けた。
ちりんちり〜ん♪
戦の鐘が鳴る。
「いらっしゃいませ〜」
まだここが戦場だと気付かぬ店員の明るい声。
―――コイツには、戦う覚悟が出来ているのだろうか。
既に覚悟を腹に収めているカズオには、店員に苛立ちと哀れみを抱かずにはいられなかった。

カズオはテーブル席に空きがあるのを見つけながらも、敢えてカウンター席に陣取った。今回は厳しい戦場である。だからこそ、敢えて最前線で戦おうと、今日はなんとなくそういう気分なのである。
店員が注文を取ろうとする直前、その気配を読んでカズオは仕掛けた。
カズオ「牛丼ください」
店員「えっ」
カズオ「牛丼をください」
店員「牛丼はないんですが・・・・・・」

・・・・・・あああっ!
カズオは苦痛を堪えた。覚悟はしていた。ここは喫茶店だから。
大抵の喫茶店には牛丼がない。わかっていたが、それが突きつけられると、歴戦の勇士と言えども、がっかりした気持ちや恥ずかしさで心に刺さるモノがあるのだ。

店員「こちらのメニューからお選びいただけますか?」
カズオはなるべく目を伏せたまま、メニューのベーグルサンドを指差した。というより、震える指先を持っていたらそこがベーグルサンドだったのである。食べたいのは牛丼なのである。

カズオは葉っぱと肉を挟んだパンを食べて店を出た。
これは退却ではない。敗北ではない。
今、カズオは戦った。これから先もまた戦う。これはまだ戦いの最中なのである。


カズオは牛丼を愛している。
全ての飲食店で牛丼が食べられたらいいと思っている。
だから、どんな飲食店でも牛丼を注文する。牛丼が出ないことが解かっていても、必ず注文する。そうすることにより、牛丼置いてない店でも「牛丼人気あるな〜。ウチの店でもやってみるか!」って牛丼はじめるでしょ、そのうち。商売人ってのは、金のためなら何でもやるから。それで全ての飲食店で牛丼を食べられるようになるって寸法よ。


カズオは戦う。
戦わずして生きてはいけないのだから。
posted by ヨシノブ at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月29日

あの花


TVシリーズを観た。泣いた。
もう大丈夫だろうと思って大半を総集編で構成された劇場版を観た。泣いた。

私の過去に突き刺さる部分があったとは言え、泣かせにかかった作りへ斯くもコロリとみっともなくやられてしまった。ずるい。


恥ずかしい話だが、劇場版なんて例の曲が挿入された瞬間にもうダメだった。ちょっと前に観たばっかりの場面なのに!
宮崎哲弥が号泣すると話していたときには、自分もそうなるとは全く思わず。
posted by ヨシノブ at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ・特撮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月22日

愛犬とごちそう


もうまったく許容できない根本的原理から計算されているので物語として楽しめる段階ではない。
犬にそんなもの食わせたらダメだろう! だけで最初から最後まで通り過ぎてゆく。
折々に伝えられるアメリカの食育レベルの低さに、「フィクションだから」では拭えない不信感がある。

(ここに『「子供が真似するからダメ」って禁じるのはダメ。ダメなことをしないように教育するのが大人の役割だから』理論は成立しない。そもそもこれがダメだってわかってない大人がそこそこいるんじゃなかろうかという不信感で私は不安になっている)

私が納得できる結末を考える。
『最後、幸せに結婚式を挙げるのと同時に、不健康な食事で早死にした犬の葬式を挙げている』
「こいつが僕らを結びつけてくれたんだ!」ってジャンクフードを食ってる犬の遺影を飼い主が自慢気に持っているといいね。
ここには常識も不謹慎もユーモアもある。
死にはしないものの終盤につれて痙攣したり足を引きずったりと体調が悪化してゆく、って形だとスマートではない。

(仮に犬が何を食べても平気な生命体だとしても、元のままの物語じゃ面白くない。犬の表情を楽しむにしても、私には可愛くない・・・・・・と私の飼っていた犬を思い出して比較してしまったが、この作品において殆ど食べっぷりでしか犬を描かない手法によって犬の可愛らしさが描けていないのが作品として弱いのではないかと思い当たった)
(↑直接見せているところしか観ないで、その間にあるものを想像できていない貧困な鑑賞眼)
(↑そこまで作品に寄り添いたいと思わせる魅力が私には感じられなかったのだ)

posted by ヨシノブ at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月20日

15/10/19

妙に頭が変な感じだと思ったら頭の脳髄のところ辺りに蟻が巣を作っていたのである。道理で近頃オレの周囲で蟻が行列つくってたんだなあー。耳から出入りしているので気付かなかったよ。蟻の巣で頭はすっかりスカスカになってしまい、知性も欠落気味。ギギー!

 ・ ・ ・

ところが真相は違ったらしい。
なんと、私の頭には元々脳髄が入っていなかった。脳は無くとも心優しい青年であった私は、或る時、水溜りで溺れていた1匹の蟻を助けた。実はその蟻が蟻の世界ではかなりの名士で、恩人の人間(私)に何かお礼をしたい、聞くところによれば彼(私)は脳無しなので脳を移植したい、この前蟻の巣の出入り口に熱湯かけた馬鹿が彼(私)の隣に住んでるだろ、あいつの脳を抜いてこよう、って運動を起こしたらしい。
それで蟻さん達が、毎日毎日、チマチマと隣の家から脳を運んできて、私の頭の中で組み立てて、前所有者の自我に干渉されずに私の自我が確立されるように配線もちゃんと繋いでくれて、現在の私に至るのであります。
脳はまだまだ搬入と組み立ての最中です。
完成するのが楽しみだー!


 ・ ・ ・

脳の完成後、色々と考えることが可能になった青年は、生きることの苦しみに気付き、自ら命を絶った。
posted by ヨシノブ at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月14日

15/10/13



 ベイマックス

この作品に私の好きな要素は殆ど無いのだが、それでも面白かった。面白さの計算式がよく出来ている印象。
ただ、冷静になって粗探しをしてみれば、計算が良く出来ているからこその詰まらなさもある。収まりが良すぎるとでも言おうか。

私は唐突に「踊る阿呆に観る阿呆」という言葉を思い出す。阿呆になれなきゃ踊れないのですよ。



 ハングオーバー

評判がいいので期待したが、私にはまったく受けない。マイクタイソンが出てくるところなんて、逃げ出したいくらいだった。最後に面白い場面があるらしいが、最後まで観ず。
posted by ヨシノブ at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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