パンフレットより紹介文
あの感動作「母をたずねて三千里」の続編がついに登場。三千里に渡って母をたずねたマルコが数十年ぶりに歩き回るビッグプロジェクトは、なんとあのウォーリーをさがしてしまうというもの。ただでさえ人ごみにまぎれて見つけにくいウォーリーなのに、既に過去の人となってしまっているからもう見つけにくいことこの上なし! 母をたずね歩いたマルコ不屈の精神は、ウォ−リーをさがし出せるのか!!
マル秘情報! 映画にはなんとアノ○○○○○○も登場!? 君もさがしてみよう!!感想など。ネタバレあり。
マルコの感動とウォーリーをさがせの楽しさを期待して観に行ったが、大いに期待を裏切られた。良い意味と悪い意味で。
良かったところは、作画の凄まじさ。アニメ好きなら、これだけで観に行く価値がある。劇場の大スクリーンいっぱいに細かい人々がひとりひとりごちゃごちゃと動いていて、マルコが何処にいるかもわからない。本家ウォーリーの絵本よりも書き込みが多いだろう。これが総て手描きでアナログ彩色の動画というから圧倒される。作画スタッフを苦しめるかのように、マルコの行く先々は全部人だかり。それも、何かお祭りをやってるとか
観光地だから人が集まっているとかではなくて、何故か何時でも何処でも人が密集している。一番酷かったのは砂漠を横断するところかな。何故か人がごった返していて地面の砂が見えてない。遠くにスフィンクスとピラミッドが見えているのと、群集が「砂漠は暑いな」「靴の中が砂だらけだ」「ここが砂漠か」と口々に言うので砂漠とわかった。書き忘れていたが、群衆のひとりひとりに声が当てられている。そして何故か道中マルコは無口だ。
良いところを挙げるつもりが、既に悪かったところの指摘も始まってしまった。このまま悪いところを指摘しよう。
何と言ってもさがすことに関してストーリーが何もない。最初、ドキュメンタリー風にマルコのインタビューが始まって、どうしてウォーリーをさがすのかを語るのだけれど、なんか自己陶酔していて不快。曰く、自分自身への挑戦であるとか、マルコはまだ三千里行けるのか、無理だ、しかし、マルコがどこまでやれるのか見せてくれよと自分の中にいる自分を突き放したもうひとりの「マルコ」が挑発しているとか、あとはお決りの「頑張っている姿を見せて、みんなに夢や希望を与えたい」ってやつ。ウォーリーさがすためのトレーニングとして、百人一首の
小学生チャンピオンに一週間弟子入りして、免許皆伝貰ってようやく本編(?)の人ごみごちゃごちゃが始まる。ここまで30分くらい。マルコが肩に乗っけてた猿は5年前に老衰で死んだらしい。
マルコは大都会や
海岸、砂漠、ジャングル、海底、と色んなところに行くのだが、何故そこに行ったのか説明はない。それぞれの場所は絵本のように俯瞰の固定視点で10分くらい映し出され、唐突に次の場所に切り替わる。ネットで調べてみると、どうもマルコがウォーリーをさがして画面の端から端にうろちょろしながら移動し終わったら切り替わるようだ。私にはマルコが何処にいるのかわからなかった。完全に「マルコをさがせ」状態。これが70分延々と続く。この間で客の半分は帰るし、残った客は金を払った以上はと無理に観ているようだ。なお、ここでウォーリーは出てない(はず。根拠は後述)。
最後は唐突に誰もいない寂しい荒地に切り替わる。一軒のあばら屋があって、マルコがそこへ入ってゆくと、中には粗末な
ベッドに横たわるみすぼらしい男がひとり。ゆっくりと身を起こすと
ボーダー柄の
寝巻きを着ている。「ようこそ。そしておめでとう。あなたはウォーリーをみつけた」。彼こそがウォーリーその人であった。握手し、抱き合ってポンポンと互いの背中を叩くふたり。なんだこれは。
ウォーリーは絵本がヒットしてあちこちの人ごみにまぎれるうちに、それがストレスとなって人ごみの中にいられない体になってしまって、今では人を遠ざけて、これまでの稼ぎを切り崩しながら細々と暮らしているのだという。今でも年に5人くらいはさがしあてる人がいるそうだ。
マルコはウォーリーと一緒に
写真を撮り、裏にサインをもらって家を出た。不機嫌そうに黙って荒野を歩くマルコを映しながらスタッフロールが流れて終わり。年に何人もウォーリーをみつけてる奴がいるのが不愉快だったらしい。
館内が明るくなると観客は皆一様にがっかりした顔をしていて、マルコのように無口だった。
画の技術に特化して、後は何もない映画だったなあ。後で知ったが「母をさがして三千里」と「ウォーリーをさがせ」の版権を無視して勝手に作った映画らしい。
オフィシャルで作ったウォーリーをさがせのアニメとどっちが面白かったかと問われれば、答えに悩むなあ。あれはあれでがっかりするほど本当につまらなかった気がする。チョコボールっぽいウォーリーのお菓子もあったんだけれど、美味しくなかった。当時はウォーリー探すの好きだったからがっかりしたなあ。
パンフレットに書いてあった「アノ○○○○○○も登場!」というのは、多分スタッフロールの時に出てた風船おじさんだと思う。
前売り券を買ったら、ウォーリーのボーダー柄ストラップが貰えた。
posted by ヨシノブ at 00:06|
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