2008年02月28日

08/02/28

食事量が増えてしまい、当然太り、これは減らさねばならぬと思っていた矢先、胃の痛い日々が続き、胃を荒らさないために食事量を減らせず、毎日胃薬を飲んでいたら、前より痩せた。
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2008年02月27日

08/02/27

ちょっと、大変なことに気がつきましてよ。
外の通路と壁一枚隔てた台所にたっていますと、隣家の親子が外に設置している洗濯機の前で、服を取り込みながら話をしているのが聞こえてきましたの。
「なんだろうと思ったら、バナナだからナナちゃんだって」
ああっ。一大事でございましてよ。

違いますわ。ナナちゃんなどどうでもよろしいのよ。
ナナちゃんの話が聞こえるということは、私が先ほど口づさんでいた
「ぼくはしにたーい、しんじゃいたあーい」
の歌が相手にも聞こえているということじゃありませんの。
恥ずかしいですわ。行灯の火を消して頂戴。
posted by ヨシノブ at 22:14| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月26日

ゆかいなバジル

小学校の図書室に児童書「ゆかいなバジル」シリーズの本があったのを強く記憶に残しているのは、それが好きだっただけではなく、全く人気がなくて誰も読まないのが悲しかったからだ。いつも図書室の後ろのほうの本棚の最下段にあった。
バジルを思い出すと、旧友を懐かしむような気持になってもよさそうなのに、何故かそうはなりきれない。バジルには何かもっと嫌な、居たたまれないものの気配が付き纏っている。その気配の正体を思い出した。永らく忘れていたが、これは苦い孤独である。

学校内郵便とでも呼ぶようなものがあって、それは葉書大の専用紙表に相手の名前とクラスと己の名前を書き、裏に好きなことを書いて投函しておくと、相手のもとへ届けられるシステムであった。
ある日、授業の時間を図書室での読書に充てられたことがあり、それだけなら大喜びだが、嫌なおまけがついていた。学校内郵便を使って、クラスメイトに本を薦めなければならなかったのだ。
もうおわかりであろう。私には、そのような御葉書を出すに心易い相手が、いなかったのである。苦悩した。煩悶した。懊悩した。
授業時間が終わっても宛名が書けずに、腸を搾り出すようにして、苦し紛れに、口を利けるが仲が良いわけではない男の名をしたためた。そこで推薦していたのが「ゆかいなバジル」である。なんと健気な私だろう。せめてバジルには人気者になってほしかったのだ。
その男はクラスでもちょっと人気のある奴で、推薦本の葉書も何枚か届いていたようである。私のもとへ何枚届いたかは憶えていない。それからも図書室の後ろのほうの本棚の最下段には、誰借りることもなく、ゆかいなバジルがいつも置いてあった。
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2008年02月23日

08/02/22

押し寄せた民衆に向かって、姫は言い放ちました。
「パンがなければ、ケーキを食べればいいじゃない」
民衆はどよめきました。そして我先にとケーキ屋コンビニへ群がり、ケーキはみんな売切れてしまいました。ケーキを買えなかった者はピザまんやおでんを買い、これはこれでなかなか、と思いました。あとは正月の残りの餅を食べたりしました。じきにパンも焼きあがりました。僕のお腹も空いてきました。
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2008年02月19日

おとうと

おとうと 幸田文  新潮文庫

買って、すぐ読み始めて、すぐに放り投げた。時間をおいて、再度読み始めて、またすぐに放り投げた。三度目で読み終えた。
冒頭の姉弟が土手を歩いてゆく場面で、誰が誰なのか混乱したのは私だけなのだろうか。ここがひっかかって二度も放り投げてしまった。

蛇の目をかたげた「げん」、傘をささない弟、碧郎、姉。碧郎が弟だとすると、げんは何なのか。弟がふたりいるのだろうか。だとしたらどの描写が碧郎で、どれがげんなのか。そもそもげんは本当に弟か?
そう、姉の名がげんなのであった。男の名前だとばかり思っていた。はだしの然り、大工の然り。


嫌な話だった。不良に堕ちてゆく碧郎、いまいち気の回らない父、信仰に頼りきる義母、家事に追われしっかりしているが報われぬげん。嫌な話であるが、下手な小説ではない。この碧郎を憎みきれない感じはサマセットモームを思い出させた。ただ、モームは意地悪を込めてそう書いている(と思う)のに対し、幸田は愛情を込めてそう書いている。
posted by ヨシノブ at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月18日

フンドシ守護霊はやりたいこととキャラクターが合っていなかった

「バキ外伝 -疵面-」が『都合』により連載終了。
都合の内容は不明。
中身に対して大きすぎる服を着せてしまい、四苦八苦していたように見えた。

ピクル番外編が終わってからのバキを、まだ面白いと思うのは気のせいだろうか。
バキは死刑囚偏から面白くなくなったとする声が多いが、最大トーナメント編までが面白すぎたのであって、死刑囚はそんなに悪くなかったと思っている。花山スペック戦は名勝負だったし。外伝SAGAも、みんな好きなんだろ? この聖典を手にして板垣ってアレなんだよなって言うの面白いだろう。
ライタイ偏も残念な部分が多いが、龍書文・郭海皇はよいキャラクターだった。オーガ郭戦もそんなに良くはないが、そんなに悪くもなかった。あとは、まあ、そうねえ、がっかりしたといえばがっかりした。バキ・オーガの共同戦線とか。
アライ編も、最後のバキアライ戦が極度につまらなかったことに目を瞑れば、久しぶりに地下メンバーの元気にやってるところが見られてよかった。
カマキリ編・アメリカ編はね、もう惰性で読んでいるだけに近かった。特にカマキリ。
番外編ピクルも然り。
でも、現代人対原人になってから、そこそこの面白いが持続していると思うのです。ピクルへの単純な脳震盪も禁じたし。
これは自分だけでしょうか。医師の診断を待ったほうがいいのでしょうか。教えてクトゥルフの神々。

そんな見え透いた手には乗らないよ、みつどもえ。
そう思っていたのに、今では好きな漫画になってしまった。絵柄・設定・ストーリー、どれもが流行の「萌え」に頼るばかりで他に何もなさそうに思え、最初は読み飛ばしていた。私は安直な「萌え」が嫌いで、そのせいでこの言葉自体も嫌いで、勿論これを連呼する感覚も好きではない。女を使った安直な萌えの中には安易なエロがある。
何の技術も情念もなくマンコで男を誘っているだけの牝、それが本体なのに、恍けて「萌え」などと言って取り繕う。「これは萌えなんですよ」「萌えだ萌えだ」。そこで発信受信されているのは単なる分泌液としてのマン汁の飛沫。性欲は強いものだから、エロを売り物にすると話が早い。早すぎてしまう。労せずして最低ラインで仕上がってしまう。エロあって何もなし、それで通用してしまう。
そういうのがあってもいいだろうという意見には同意する。私が嫌なのは、その程度のことがそれより上の評価をされることなのだ。
薄皮を幾層にも幾層にも重ね合わせ、遠回りに遠回りに道を辿って、ようやく見えるは女のうなじ。と思いきや、寸でのところでさっと襟に隠してしまい、振り返って微笑んで、女は行ってしまった。
その女の後姿を目で追ってしまうのが、私の求める「萌え」である。その女とどんな恋に落ちるか、どんな生活を共にするかを考えてしまうのが「萌える」ということである。
誤解なきよう記すと、エロがあってはいけないと言っているのではない。エロの記号でしかないのは違うと言っている。そこから世界が広がらなければならない。または内に深沈しなければならない。
私はみつどもえがキャラクターのささやかな不幸で話の結末を迎えるたびに、彼ら彼女らに幸せが訪れることを願うようになってしまった。世間ではこれを「萌え」と呼ぶのかもしれないが、萌えかどうかはどうでもいい。私はみつどもえが好きなだけなのだ。

※追記:もっと根本的に個人的に「萌え」を使いたくない理由があったのを思い出してしまった。これが全てで、上記で書いていることは本当の理由を覆い隠した上での辻褄あわせに近い。


サルの子ペペは尾玉なみえ作品(近年のは知らぬが)にしては、世間と戦っていける武器に仕上がっていたと思う。

SKET DANCE は地味ですが、気持ちが込められて描かれたよい漫画だと思います。派手にやらず五番手くらいの人気で続いてほしいです。

今更言うことでもないが、漫☆画太郎の才能は奇抜ではなく、それよりもっと深いところにあると、ビジネスジャンプを読むたびに感じる。

傷だらけの仁清は署長の死が予め示されているので、危機が迫るたびに緊張し、危機が去れば安堵する。今度ばかりはいよいよ署長が殺されそうで、ドキドキする。死んでほしくない。
posted by ヨシノブ at 02:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月16日

消失の恐怖

皆様は週刊少年チャンピオン連載「不安の種」今週号が、こわかっただろうか。
この漫画は基本的に一話完結形式で、回毎の主人公は違い、特に名前もない。今週号の話はタイトル「消失」。

一人の男が街を見回している。何故か街の何処にも人がいないのだ。更に何処を見ても風景に色がない。それが何故かわからず、不安で誰かに縋りたいと願う男。そこへ見るからに怪しい人物が現れ、無言で手を差し出す。男はその手にすがり、怪しい人物に連れられてゆく。男は思う。連れてゆかれて自分は死ぬのだろうか、いや、もう死んでいるのだろうか……。

こういう話である。私はこの漫画を「こわそうな漫画」と思ってい、「こわい漫画」だとは思っていない。ほとんどが、「ページを捲ると大ゴマでこわい顔のびっくり演出」「そこには何かわからぬ不可解な何者かが……で終わり」の構成で、こわさよりも別の何かが伝わってくるのだ。
しかし、毎回毎回こわそうではある。こわくはないが、ジャンルの分類をするなら「こわい」の欄になるだろうから、こわそうな漫画。


今回の誰もいない街は、きっとこわい状況として出てきたものだろうが、これは私が子供のころから空想する理想郷のひとつだ。私の場合、風景に色がついているのだけれど。

この理想郷はこんな具合だ。
私は世界中に人間が自分ひとりしか存在していないことを知っている。それに理由はない。ある瞬間からすべての人々が消え去ったかのように、人のいた形跡だけを残して誰もいない。
誰もいないから店にはいって何でも頂戴する。他人の家だってずかずかあがりこんで頂戴する。食料も本もおもちゃも全部だ。もう誰も料理なんかしないから、保存食は後回しにして痛みの早いものから食べるゲームは遊び放題。新作は出ないけれど、既存のゲームで一生あそべるだろう。本だってそうだ。
誰もいないなら、電気や水道やガスはどうなる。なくなると不便だから、何故かずっと供給されていることにする。理想郷は融通がきくのだ。
周辺にあらかた食料がなくなると、お気に入りを荷物に車で次の街まで移動だ。車は選び放題。その日の気分で決める。
しかしひとりでは何でも持ち運べないから、一定の範囲ごとに拠点を作って、そこに荷物を集積しておく。私は車であてもなく旅をしていていて、時折この拠点に立ち寄る。
病気と怪我には気をつけなければならない。医者はいないから、薬局でどうにかならなければ、こわいことになる。
私は広い草原をみつけて寝転がって青い空を眺めたり、きれいなせせらぎをみつけて魚を眺めたりする。大声で歌う。夜には焚き火もする。
やがて寿命が尽きて死ぬ。誰もいないから、死ぬ瞬間は少しさびしいかもしれない。

この空想のせいか、私は今週の「不安の種」がいつにも増してこわくなかった。ほかの人にはこわかったのだろうか。それに風景に色がなくなるより、看板だったり落書きだったりと街のあちこちに自分の名前が書いてあるほうがこわい。

誰もいない楽しい理想郷を空想するとき、こわいことも考えてしまう。手に負えない病気や怪我で生殺しになるのもこわいが、一番こわいのは、他にも誰かいる痕跡を見つけてしまうことだと思う。
posted by ヨシノブ at 01:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月13日

08/02/13

「りんごをください」
「いくついりますか」
「3こください」
「はい。360えんです」
「2こにしてください」
posted by ヨシノブ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

落雷

電光走るが如く理解は成る。時に不意の落雷に遇う。

私は一見してフリーハグにいいようのない不快感を持った。それは正義を訴える偽善者を見る感覚にも近い。
所詮他人事だと思いその不快感について検討することなく日々を送っていると、ある日突然電光走るが如く理解した。
フリーハグをする連中はフリーセックスをしていそうなのだ。実情は知らぬ。

不貞への潔癖的道徳的不快感と、おまんこにありつきたい、でもありつけないという怨み。ここを刺激する運動がフリーハグだったのだ。
フリーセックスを声高に謳う者に対し、世間はまだ道徳心のようなものを用いて頭がパーの目でこれを見る。悲しい哉、いつか見なくなるだろう。フリーハグには全会一致で明確に不道徳と判ぜらるるところがなく罪過の指摘がなされない。縛るものなくて自然ハグは声高になる。フリーハグの本質がフリーセックスであることを密かに感知していた私は、そこに善くもないのに善くいって恥じない偽善と同じ構造を見つけていたのである。


なぜフリーハグとフリーセックスが結びつくのか理解できぬ者に語る言葉を私はもたない。
私は人と人の理解とは無から生じるものではないと教えられた。
甲乙の二者あって甲が乙を理解するのは、甲が乙のように物事を把握する因子をもともと内に秘めていて、それが花開いたからである。無ければ成らない。証拠を示し諄々と自明の理を説いてもなお理解しない者は、その理解を受け入れたい、受け入れてもいいという因子がないのだ。多くイデオロギー論議に例が見られる。根拠のない通らぬ理で納得してしまう者は、もともとその理を受け入れたいという因子をもっている。その因子を刺激されたが最後、その理で解してしまう。配当金貰えぬ被害者の会の類である。理解は理屈ではない好例である。
フリーハグとフリーセックスを感覚的に結びつけられぬ者に、理解因子の望みは薄いし、実際にフリーハグはフリーセックスと同じくヒッピーの流れを汲んでいる云々の説明などしたくない。羨ましくて泣いてしまいそうだからだ。
私も自由奔放にセックスをしたい。女の子と自由自在にニャンニャンしたい。おんにゃのことニャニャニャンニャンニャン、ニャニャニャニャン。おにゃのこニャンニャン。ニャンニャニャン。
こう書いていると、私の生き死にの話をしているわけでもないのに何故か、ヨシノブは死んでいい人間だと突如雷に打たれたが如く理解するのである。理解は理屈ではないこと一部雷に似る。突然瞬時、思わぬところにやって来る。
君は私の生きるべきか死すべきかをどう思うか。あ、答えなくていい。
posted by ヨシノブ at 02:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月11日

08/02/11

死にたいとか死ななくちゃいけないとか言い出してから、もう何年経つだろう。
ずるずると生きて、もうこの歳。こうやってずるずるとするのがわかっているから、確認のために死にたいと念じる。どうせすぐに立ち行かなくなって死ぬから、根をつめることもないのに。

数日前、ある人が倒れた。
今日、亡くなった。
まだ若かった。
posted by ヨシノブ at 21:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月10日

今週の水戸黄門

京都市伏見区の土を踏んだ黄門一行は、土着のカラーギャング団であるネオブルーコメッツと七色いんこ虫の抗争に巻き込まれる。最終的にいつものように印籠を取り出すが、ギャング団は水戸黄門を知らなかったので窮地に陥る。しかし印籠の中に温かいスープが入っていたので、それを回し飲みして一同和解。悪代官と云えど良き夫であったという富子の言葉が、お銀の胸にいつまでも重く残っていた。
posted by ヨシノブ at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

08/02/09

気持が悪いのはコーヒーのせいばかりではない。
すべて私に起因する嫌なことを、今日は一段と強く思い出した。
どうかしている。まともな神経が通っていない。人でなしのばかだ。
私の愚かさに他人は驚く。
自我なんていらなかった。
自分の無能が恐ろしい。
本当は自分のことを頭がおかしいだなんて思っていない。
しかしそれなら、どうして私はこうなのだろう。
なんと無駄な人間なのだろう。
posted by ヨシノブ at 02:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月08日

08/02/08

もう何日食べていないのだろう。最後に口にしたのは、村の子供から貰ったキャラメルであった。
あてどなく、物乞いしつつの放浪である。もとより旅に身を果つるつもり、後悔はないが、それにしてもひもじい。
のどかな村の乾いた土の道を、ふらつきながら歩いてゆく。そこにはもう己の意思がない。今まで歩いてきた惰性で足が前に出ているだけだ。
あっ。
とうとう転んだ。投げ出された鞄から僅かばかりの身の回りの品が飛散する。いじらしいほどに貧しい品々が、土に塗れて一層貧相に見える。倒れこんだ私もあのように貧相なのであろう。惨めであった。
のろのろと身を起こし、土を払う。右膝から鈍く痛みが上ってきた。一張羅のズボンが破け、皮膚が破け、血が出ている。飢餓感のうえに脱力感にまで襲われた私は、途方にくれてその場に座り込んだ。

「もし、旅の方」
声をかけられ振り向くと、田畑と藁葺き屋根がぽつぽつあるばかりの村には不釣合いな少女が立っている。私は疲労困憊してその声に答えることもできない。
「御怪我をなされましたのですね。これで止血なされませ」
少女はスカートからするするとショーツを下ろすと、それを渡し、にこりとして去っていった。
「ふうんふふ、ふふふふ、ふうふふふふふふふ…」
鼻唄交じりの後姿を見送っていると、いつの間にやら土地の者らしき老婆が私のそばに居て、同じく少女の後姿を見送りながらこう云った。
「ええ子じゃろう。あれが中川様のところの翔子様じゃ」
(中川、翔子さん……)
これが、私と彼女との出会いであった。



 
posted by ヨシノブ at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月07日

小さくトップ

先日はブログが当初の予想どおりいかぬと嘆いたが、成しえた目標があった。
開設して数ヵ月後、ふとブログタイトルGoogle検索をしてみると、何十万とある検索結果から1ページ目に私のブログがヒットしていたのである。ネットワークに連なっていることが確認できて驚き喜んだ。(だって人が来ねえんだもん。ハブられてるかとちょっと思ってた。)
それとともに、いつかこの検索結果でトップになってやると思ったのだが、さりとて検索順位決定のシステムがわからない。そこは企業秘密なのである、と後に知った。
しばらく経ち、検索結果の様子を窺うと、何故かあっさりとトップに来ていた。何も努力したわけではないので達成感はないが、我こそがGoogle日記書きます界の頂点に君臨したのであるという優越感が沸き、どれどれ下々はどうしておるかなと下界のブログを幾つか覗いてみると、なかなかに人が集まっていたので、すごすごと閑散たる王宮へ引き下がった。

各自の設定にもよるだろうが、現在約 836,000 件中トップである。
Yahooでは約19,400,000件中 4位。
gooでは約336,000件中 トップ。

小さな自己満足。
posted by ヨシノブ at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

こづえ

1
ごっつええで。ほんまにごっつええで。
わい、きょうはハヤシライスくうたんや。
もう、ほんまにええんや。ええで、あれは。
やっぱあれやで。スプーンっちゅうの?
あのシュッ、ポワンッ、ペコンッとしたカタチのひらべっこいのがさいこうや。
あれ、たてやくしゃやで。あれがあるさかいハヤシライスのいまがあるんや。
おっちゃんようしっとるんやで。ハヤシのこと。


2
カレーに押されていますけど、ハヤシだって相当おいしい。嘘ではありません。だって今日食べたのですもの。豚肉とにんじんが入っていまして、このにんじんがどうやら実家で採れたにんじんらしいのです。他にも実家で採れた深ねぎというのがあったんですけれど、これが怪しい。本当に実家のものでしょうか。実家でみたことがない。実家自体、もう半年以上見ていない。その畑はさらに長く見ていない。だからねぎは後日別件でいただくことにして、ハヤシにはにんじんと豚肉が入っていたのです。
このハヤシの入っている箱には名前がついていまして、とろけるハヤシと書いてある。実際にとろけていたのは豚肉で、それはこの箱に入っていないのですけれど、一口食べて、これは売れる、と思いましたね。その後、食べ過ぎてしまいお腹が痛くなりまして寝てしまった。それでも、これは売れる、と思っています。


3
わい、ほんまにおどろいたんや。
なんやしらん、カレーっちゅうのがハヤシをおしとるらしいいいよってん。
あれだれやったかな。もうだれやかわすれてしもた。
としとるとあかんで。あたまがなんにもおぼえとらん。
なぞのじんぶつXや。Xがいいよってん、カレーのこと。
えらいこときいてしもたおもうて、カレーをな、まずはききこみそうさや。
せやけどあきまへんな。カレーのしょうたいがいっこうにつかめへん。
かなわんで、しかし。
おっちゃん、ハヤシのことならようしっとんねんけどな。


4
本当のこと話しましょうか。びっくりしますよ。
ハヤシを食べたこと話したでしょう。その翌日、ハヤシの鍋洗うの面倒だから、そのまま豚肉を入れて湯を沸かしてカレーを作ったのです。そのカレーの箱は覚えていません。カレーを食べました。
その日の終わり、何を考えたと思います?
これ絶対わかりませんよ。


今日はハヤシを食べたから明日はカレーを食べよう。
本当。嘘みたいでしょう。
空の鍋を覗き込んだときに、鍋に残っているのカレーみたいだな、って思いました。豚肉を切って鍋に入れるときに、ハヤシとカレーってどう違うんだろうと思いました。水を入れて火を入れて、にんじんがあったらなと思いましたが、にんじんは昨日でおわってしまいました。
煮込みながら深ねぎを食べるタイミングを考えていました。深ねぎってホイル被せて網でじっくり焼いて、熱いうちに箸でほぐしながら塩こしょうで食べるとおいしいのです。今日カレー食べた。突然気がつきました。今日食べたのがカレーだ。ハヤシを食べたのは昨日だ。まだまだ思い出します。今日のカレーにはにんじんが入っていた。
どうりでカレーを食べたような気がしていたわけです。薄々していました。
もう引き返せません。明日もカレーを食べるのです。


5
やったで。おっちゃんあれからもカレーのことおっかけとったんや。
それでな、とうとうカレーにたどりついたんや。
えらいこっちゃで。カレーもな、スプーンつこてたべんねん。
ほんまや、ほんま。ハヤシでつことるのとおんなじスプーンさんや。
カレーでスプーンどないつこうねんおもたら、これまたハヤシとおんなじやねん。
あれやな、あの、なんや、なにいうかわすれた。
なんやもう、ハヤシのこともようわからんようなってきた。
スプーンはいがいやったな。てっきりハヤシせんぞくやとおもうとった。
あかん。もうなんにもわからへん。


6
おっちゃんのうたきくか?
おっちゃんわかいころな、フォークソングやっててん。

♪ こづえ きみをおもうと こづえ いつもこころは

これ、わいのさくしさっきょくやで。

♪ こづえ きみをおもうと こづえ いつもこころは
   はれわたるそらのように
   こづえ きみをおもうと こづえ いつもこころは
   すみきったそらのように
  
   きみのえがおは いつも
   ここちよく あたたかくて
   まるで こいをしたような きがするよ
   ラララ ラララララララ……




 
posted by ヨシノブ at 01:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月05日

今週のゲーム内閣

バットもボールもグローブも、ほっぽり出してこっちへおいで!
ゲーム内閣がはじまるよー!

今回のゲー内は新作RPGゲームの独占スクープから始めるぞ。



 「ドラゴン伝説クエスト物語

混沌の闇に覆われた世界に、唯一秩序の光をあてることが出来るのは君だ。
君は勇者として闇のなかへ飛び込んでゆく…。


壮大な世界観のもとに繰り広げられる本作は、見事な一大抒情詩を思わせる出来に仕上がっている、オーソドックスながらも新感覚あふれるRPGだぞ。一刻も早くプレイしたいという読者の声に応えて、ラスボス戦闘場面を一部紙上公開だ。ちょっとだけプレイ気分を味わってくれ!


えるとんじょん  があらわれた!

 たたかう
>まほう
 ぼうぎょ
 にげる

まほう     しょうひ: 8
 かいふくS      ちゆ
ギター       ピアノ  
 ほのおのたま    かいふくM


>えるとんじょん  ・・・1ひき


ゆうしゃはギターをなげた!


えるとんじょん  はギターをひいた!

Layla, you've got me on my knees.
Layla, I'm begging, darling please.
Layla, darling won't you ease my worried mind.


えりっくくらぷとんのきょくだった!


えるとんじょん  に25のダメージ!


 たたかう
 まほう
 ぼうぎょ
>にげる


ゆうしゃはにげだした!

しかし まわりこまれた!



えるとんじょん  はようすをみている






 *ゲームをつくった内田さんにインタビューしました。*

ゲ:ゲーム発売までの経緯を教えてください。

内:そもそもはクラプトンとエルトンの判別に苦しむ僕のためだけのゲームです。一人でこそこそ遊んでいたのですが、世界中の子供たちから「ボクにもゲームをわけて!」「これこそはエリックとジョンを識別する能力を養う唯一の方法だ」「ママがサンタにキスをした 」と声が寄せられたので、世の中への恩返しするつもりでちょっと勝手にそれ触らないでください、落ちちゃうって、違うって、上、上がグラグラしてるから。
世の中への恩返しするつもりで、発売することにしました。

ゲ:なぜRPGというジャンルを選択したのですか。

内:RPGという形式にこだわったのは、ドラゴンクエストが好きだったので。かなりの部分でドラクエを参考にしました。

ゲ:なるほど。ありがとうございました。

内:あ、はい。



スーパーゲームクリエイター内田さんのプロフィール

朝食:ごはん・焼き子持ちししゃも・海苔・りんご
昼食:ごはん・仙台辛味噌ラーメン
夕食:未定
特技:にんじんの皮むき
子供のころに考えた最強技:ハイパーメガクラッシュバスタークロス
好きな女子の名前:村岡智美



☆読者からのお便り

・今週は着ませんでした。(編)


今週の人気ゲームランキングだ。
ゲーム内閣独自の調査方法で最新の人気ゲームをランキングしたので、暗記しよう。

1位 左とん平のシロアリパニック(1753ポイント)↑
2位 左とん平のシロアリパニック(1589ポイント)↑
3位 左とん平のシロアリパニック (1580ポイント)↑
4位 ワールドヒーローズ(963ポイント)↑
5位 左とん平のシロアリパニック(321ポイント)↓

ゲーム内閣史上初! 左とん平がランキングを独占したぞ!
…と、思いきや4位を落としている。残念! 
しかしランキングに同タイトルが4つも食い込んだのは正真正銘史上初。
メーカーのビック東海にはゲー内編集部よりトロフィーを贈ります。


ようやくお別れの時間になりました。
もう一年くらい墓参りに行っていないのですが、みなさんはどうですか。
番組では励ましやゲームの裏技情報のお便りを待ってます。どしどし送ってよね。
合言葉は「僕らはいつもゲーム主義!」
それじゃあ、バイバイ!
posted by ヨシノブ at 21:31| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

当初の予想

インターネット黎明期、「ホームページを作って世界中の人と繋がろう!」なんて元気のいいことを言う連中がいたが、当時よりもネットが普及した今、私のブログは世界の誰と繋がっているのだろう。
開設して二年半。カウンターこそ毎日回るが、それは検索に引っかかりやって来て二度と来ない人が殆どを回しているので、不支持票の獲得数のようなものだ。
本当は、こうなるはずではなかった。


当初の予想では、開設半年でブログ通たちの目に留まり、無名だが光るものがあるブログとして密かに話題になっているはずであったのだが、半年を過ぎても単なる無名に留まる。

一年もすれば雑誌に名前が出ているはずであった。注目のブログランキングベスト100の60位台あたりで、名前とアドレス、寸評と共に小さくスクリーンショットも載る。日経エンタテインメントの企画である。雑誌に紹介されたことについてブログでは一切触れない。コメントを求められたら「そういうつもりで始めたわけじゃないので、意識していない」と答える。でも生まれて始めて日経エンタ買っている。

一年半もたつと、カルト人気ブロガー四人をゲストにトークイベントがロフトプラスワンで開かれ、ゲストの一人は私である。当初は参加を拒んだのだが、主催者の熱意に動かされて参加に至る。私は四人の中で一番知名度が低く、容姿も悪い。しかし、それを逆手にとった自虐と機知に富む話術が客の心を掴み、注目すべきブログとして評価を高める。期を同じくして私のブログは徐々に各所で紹介されるようになり、爆発的にアクセス数を伸ばす。

開設2年を迎えて書籍化。出版社と私の予想を裏切っての大ヒット。最終的に30万部売れる。しかし印税が幾ら振込まれるかなど気にはしていない。金は月に100万を超えるアフィリエイト収入で十分だ。ただ、これをきっかけに雑誌でコラム連載が始まり、ブログとの両立にやや苦心する。イベント出演依頼も来るようになるが、仕事を絞って月一回程度に抑える。雑誌やイベントを通じて若き女優やアイドルと知り合い、これを読者にし、プライベートな付き合いを持つ。



世間では美術品専門とする謎に包まれた怪盗が話題になっている。誰一人傷つけることなく、厳重な警備を掻い潜って、見事に盗み出しまうことだけでも関心を集めるには十分であるが、前もって必ずメッセージカードで犯行予告するという奇抜さが話題を大きくしている。そして最も特筆すべきは、怪盗が男装の麗人であるという点だ。目撃者の証言によると、フォーマルスーツに身を包み、顔は仮面で隠しているが、間違いなく女、それも相当の美人に違いないという。
彼女はたった一度だけ警察に追い詰められたことがあるが、それは悪漢に追われる少女を助け出した際に怪我を負ったためであるという。しかし、すんでのところで危機を脱し、以降ますます盗みの腕が冴え渡る怪盗に、警察は後塵を拝するばかりである。


ある日、私の部屋に件の怪盗から例のキャッツカード的なものが投げ込まれる。
‘今宵、君のハートをいただきに参ります‘
そして夜。警備システムを物ともせずに侵入してきた怪盗は、意外なことにあっさりと仮面を取った。そこにはまだあどけなさの残る、美しい少女の顔があった。
「やあ、はじめまして。僕も美術品ばかりを盗んでいるのにそろそろ飽いてね。たまにはこういうのも面白かろうと思ったのさ」
そう言いながらタイトなスーツの襟元を緩めていく。夜が街を暗闇で覆い包むのを嘲笑うかのように、彼女は自らのすべてを露にしていった。




朝の光を感じて目を覚ますと、彼女は私の腕の中でまだ眠りについていた。
昨夜の情景を思い起こす。あの薄明かりのなかで刻々と移り変わっていた表情では見せてくれなかった優しい顔を、今はしている。それをずっと眺めているのも悪くなかったが、残念なことに彼女の瞼がゆっくりと開いた。
眠気でぼんやりとした無防備な顔も悪くない。
「おはよう、泥棒さん。何か盗み出せたかい」
「止しなよ。盗んでやるつもりが、逆にすべてを奪われてしまった。たった一晩でのことだよ。こんな不名誉はない。もう泥棒は廃業だ」
「どうして私のもとへ来たんだ」
「二年前から君のブログを読んでいたのさ。少しずつ伸びていたアクセスが、ある時から急激に伸び始めただろ。自分だけの宝物を横取りされていくような気がしてね。君の心を盗んで、宝物を独り占めしようと思ったのさ。今思えば、ブログを読んだその日から、僕の心は君に奪われていたんだ」
「今まで磨いた盗みの腕は、昨夜役にたったかい」
「せいぜい部屋に忍び込むまでだったね。それに…、あの、ぼ、僕はっ、こんな盗み方をするのが、初めてだったんだっ。き、気づいていたんだろっ! 知らないことばかりだった! ああいうこともするなんて!」
ぼんやりした顔から眠気が飛んで見る見るうちに真っ赤になった彼女は、私の胸に顔を伏せてしまった。昨夜のことを具体的に思い出してきたらしい。
彼女には可哀想なことをした。余裕ぶった顔をしていたが初めてなのがバレバレで、そこが可愛くて、何も気づいていない振りをしながら当然の行為のように色々ないじわるをしてしまったのだ。ああいうのはまだ早すぎたが、息も絶え絶えとなりながら虚勢を張り続けるものだから、つい調子に乗って一晩中続けてしまった。
「うううううう……」
羞恥心で呻きながら震える黒髪をやさしく撫でながら、私はどうしたものかと思案している。
告げるべきだろうか。気づいていないようだが、仮面を脱いだ瞬間にはもう、彼女は私の心を盗み終えているのだ。




この朝を迎えるのが、二年半後のはずであった。何がいけなかったのだろう。来ない。
ブログ通? 雑誌掲載? イベント? 書籍化? 男装の麗人怪盗?
かすりもしていない。それどころか怪盗の件を書いていたら急に、こんなことを書く奴は死んだほうがいいと思った。前から考えていたことなのに、いざ文字にすると自分自身への深い絶望を感ずる。
いや、本当にかすりもしていないのだろうか。ブログ通なんて見たことないし、雑誌に載るのは事件を起こしてバレたときだろう。人前で話をするどころか、ひどい時には独り言でも動悸が速まりうまく話せない。当然本も出ない。こんな怪盗もいない。それでも、もしかしたら、平凡だけどちょっと美しい少女がこのブログを読んでいる点で、怪盗の件にかすっているかもしれない。
心当たりは全くない。
だが、顔も知らないリピーター10人の中に、1人くらいそういう子がいるのではないかと思いたいのだ。私の児戯に付き合ってくれる人がいるだけで嬉しいのだが、贅沢を言えば、その上でかわいい女の子とも繋がっていたい。結論はここに落ち着いたか。ならば最初と最後の合わせて5行ほどで足りたことで、小恥かしい当初の予想など書かねばよかった。

追記:私は30代までは「女の子」だと思っています。
posted by ヨシノブ at 02:27| Comment(2) | TrackBack(0) | ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月03日

08/02/03

今月中には部屋の片付けを終わらせたく、今日こそやるぞと意気込んだはいいが、冷え込み厳しく体が動かず、のろのろしてまた捗らない。
置きっ放しのダンボールをひっくり返したら古いビデオとカセットテープが出てきた。ここにあるなんてすっかり忘れていた。テレビで放映される映画を撮り続けたビデオ。ラジオ番組やそこから流れてくる音楽を録り貯めたテープ。そのころは小遣いなんて貰っていなくて、勉強しないで暇だけあったから絶え間なくビデオとラジオを再生させている日々だった。ビデオ、ラジオ、ゲーム、本。ほかに安らげるものが何もなかった。
風通しの悪いところに長く放り込んであったものだから、テープには黴が生えていた。もうここに安らぐことを拒否するかのように。もう取り返しのつかないところに来たのはわかっているし、戻りたいとも思わない。さびしいけれど、捨てる。
posted by ヨシノブ at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月01日

バンドやるぜい!

「ああっ、音楽をやりてえ! イカしたバンドをカッコイイゼとみてるだけなんて、もう我慢できないんだ。燃え滾る音楽への情熱が、俺をここに留まらせておかない。今日から俺がイカしたカッコイイバンドになってやるぜ。そしてあわよくば女の子からモテモテになりたいぜ。
よっしゃ、今からバンドデビューだ。いくぜ! スリーツーワン、ハイ」

 ウオーウオーギュギュギュイーンボボンボーンドドドドドドジャーン。

「ダ、ダメだ…。ヴォーカルとギターとベースとドラムを一人で同時にこなしていたら体が持たない。険しかるかなバンド道。…。フッ、デビューしたその日に引退するなんてよ…」
「おい、諦めるのはまだはやかろうぜ、伸一」
「お、お前は駅前マツダ文具店の次男坊、茂治!」
「一人では出来ないことでも、二人でならどうかな(ニヤリ)」
「フッ、まさかライバルのお前とバンドを組むとはな。よし、いくぜ! スリーツーワン、ハイ」

 ウオーウオー。ギュギュギュイーンボボンボーンドドドドドドジャーン。

「ちょっとタンマ! 文具屋次男坊の俺にはギターとベースとドラムの同時プレイがかなりの重荷だと思い知らされたぜ。こりゃ参った」
「ちきしょう、いったいどうすればいいのだ」
 ガラッ。
「お前らの音、聴かせてもらったぜ」
「お、お前は昆虫なんでも博士の和夫!」「たしか公園近くの団地の3階に住んでいるという…」
「このバンド、俺が天辺に連れて行ってやるよ」
「和夫、お前には見えているのか、このバンドの欠陥とその改善策が!」
「ああ、単刀直入に言おう。伸一はヴォーカルと一緒にギターかベースのどちらかを兼ね給え。茂治、お前は余ったギターかベースのどちらかをやるんだ」
「なるほど、手ぶらで歌っているからギターだけならやれるぞ」
「ベース一本に絞れば俺だってやれそうだ。しかし博士、それじゃあドラムがガラ空きで音が出ない…。やはりこのバンドは呪われているのか」
「俺がドラムを叩けば、どうかな(ニヤリ)」
「和夫!」「博士!」
「ドラムなんて触るの初めてだが、モンシロチョウを育てたときの、箱に穴を開けたラップを被せてたやつと太鼓は似てるからやれそうな気がするぜ」
「よっしゃ、今からバンド再デビューだ! いくぜ! スリーツーワン、ハイ」

 ウオーウオーギュギュギュイーン。ボボンボーン。ドドドドドドジャーン。
 ウオーウオー…

「伸一、ちょっと待ってくれ。この曲の楽譜はないのか」
「そういえば何となく演奏していたが、俺もどんな曲か知らないな」
「楽譜とかよくわからないんで各自勝手にやってくれ。俺も勝手にギターをやる。歌詞だけは考えてあるんで、そこはよろしく。あとバンドの名前はブルドだ」
「お前んところの飼い犬がブルドッグだったな」
「犬が好きなんだな」
「犬とブルドーザーが好きだぜ」
「よし、音楽の方向性が確認できたところでデビューライブ再開だ!」
「ちょっと待て! 岩陰に誰かいるぞ!」
「あっ、たけし、たけしじゃないか」
「おっと、見つかっちまったな。お前らの輝いてるところ、こっそり見させてもらったぜ。ところで俺を」
「そうだ! 伸一、茂治、俺たちは重要なことを見逃していた。客が一人もいなくれはライブとは言えない。たけしに客になってもらおう」
「さすが博士だ。その点をすっかり忘れていたぜ。よし、たけしはブルズのオーディエンス第一号だ!」
(さすが俺のライバル、かっこいい言葉を知ってるぜ。オーディエンスって何のことだろう)
「改めてライブ開始だ! いくぜ! スリーツーワン、ハイ」

 ウオーウオーギュギュギュイーン。ボボンボーン。ドドドドドドジャーン。
 ウオーウオーギュギュギュイーン。ボボンボーン。ドドドドドドジャーン。

(ああ、客じゃなくて俺もバンドに入れてほしかったな。博士が出てきたときに俺も一緒に出て行けばよかった。パートがひとつ余って困ってるところに出て行こうとしたのに、博士が余計なことを言うからもう、何だよあいつ、和夫のくせに。ああもう。和夫さえいなければ俺がやれたのに。ああ、ああ、あああああ! でもやるのがこういう曲ならバンドやらなくてよかったかも。うん、これなら参加しなくてよかった。でも和夫は許さん。和夫大嫌い。ああ、早く帰りたい。帰りたいなあ。何が楽しいんだよこいつら)



 こうして俺たちブルドは走り出した。この先に栄光があると信じて…!!

                              完







 俺は大きい

ウオーウオー ウオーウオー
すげえぜ俺は 器の大きさのあたりがすげえ
人間が大きい ビッグサイズヒューマン
そう俺は大巨人
俺を測れる物差しなんてないくらい ひたすらデカイ
それでも無理に測るなら 無理を承知で測るなら
3メートルはいきそうだぜ
これでも今日は縮んでるほうだぜ
それでもなお3メートルくらい
測り知れない大きさ それが俺の大きさ
ウオー



 レッツゴー工事車両

工事現場で活躍 すごく特殊な車両
かっこいいぜ 強そうだぜ 乗ってみたいぜ
でかいタイヤとキャタピラは 男の憧れ 
カラーリングに色々あるが 
やっぱり黄色が 一番好きさ
車体一部が黒かったり ボルトの頭が赤かったり
シビれるくらいに キマってやがんだ
ロードローラー クレーン車 ダンプカー
均して吊り上げ運搬して レッツゴー工事車両

テレビ写真で見たんだ すごく特殊な車両
かっこいいぜ 強そうだぜ 乗ってみたいぜ
ごつい車体の威圧感に 男は惚れる 
用途に応じて色々あるが
どれもパワフル 俺の好みさ
大地に雄雄しく駆動して 整備開発復旧作業
震えるくらいに イカしてやがんだ
ブルドーザー ミキサー車 ショベルカー
グゴゴゴグルグルガガガガガガ レッツゴー工事車両







 秘密

友達にも 相談出来ず
何でもないような 顔を作って
誰にも知られてしまわぬように
嘘で自分を覆い隠す

頭の中はあなたのことだけ
体も全部あなたに預けたい
でもそんなこと出来なくて
切なくて 我慢できずに
泣いてしまう日もあるんだよ

あなたが私を見てないこと 知っているから
あなたが彼女を見てること 知っているから
私の心 伝わらないように 知られないように



そばにいても 話は出来ず
気づかれぬように 盗み見るだけ
気持ちを伝えてしまいたい
その衝動を押し殺す

胸は想いで溢れているのに
心はすでに奪われているのに
手をつなぐことも出来なくて
苦しくて 狂おしくて
もう壊れてしまいそうだよ

あなたが私を見てないこと 知っているから
あなたが彼女を見てること 知っているから
私の心 伝わらないように 知られないように


あなたはきっと 彼女がいなくても
多分私を 好きにならないから
私の心 伝わらないように 知られないように
伝わらないように 知られないように
posted by ヨシノブ at 22:56| Comment(0) | TrackBack(1) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする